GNAT Pro for RustがISO 26262認定を取得
2023/11/9
AdaCore、Rust コンパイラで初の認定を取得したことを発表しました。
TÜV SÜDは、RustコンパイラにISO 26262認定証を世界で初めて交付しました。
AdaCore(ソフトウェア開発ならびに検証ツールプロバイダ) は本日、ISO 26262 の最上位のレベルであるASIL Dが必要なソフトウェアの開発に使用できるRust コンパイラで初めての認定証を TÜV SÜD が発行したことを発表しました。
認定取得に際して、AdaCoreは強力なサポートを提供し、年初に締結されたパートナーシップの一環として実現されました。
AdaCoreは、ツールチェーンの認定に関して豊富な経験を有しており、今回のRustコンパイラで、17回目のツールチェーンの認定を取得したことになります。AdaCoreの認定と認証に関する長年の経験により、初期段階から最適な手法を用いて、認定期間を短縮できました。
「今回のRustコンパイラの認定は、2年以上にわたる努力が実りました。」と、AdaCore GNAT Pro for Rustの Technical Lead Hristian Kirtchevは語っています。
「このRustコンパイラは、アップストリームコミュニティによって開発されたrustcのバージョン1.68に基づいています。認定取得のために、まずRustプログラミング言語でサポートされるサブセットを特定して、次にサポートされる言語機能の厳密な仕様を策定しました。さらに、アップストリームテストを仕様に照らし合わせ、必要に応じてテストを作成し、最後にエンドユーザーが選択したコンパイラスイッチを用いて、特定のプラットフォームをターゲットとするコンパイラのテストを実施しました。その結果、認証済のアプリケーションで、コンパイラが正しいコードを生成することが確認できました。」
AdaCoreは、この認証プロジェクトの成功を受けて、GNAT Pro for Rustを認証取得するセーフティ・クリティカルならびにセキュリティ・クリティカル・アプリケーションに適用することを目指しています。
「認証取得時に使用するプログラミング言語では、認定済ツールチェーン、認証済ランタイム・ライブラリ、認定済サポート・ツールの3つが必要です。」と、AdaCoreのGNAT Pro for RustのProduct Manager Tony Aielloは語っています。
「ツールチェーンが認定されることは、顧客が認証を取得するための第一歩です。GNAT Pro for Rustは、Rustを認証に使用するためのソリューションを提供します。」
AdaCoreは、顧客がRustの豊富な言語機能を最大限に活用するために、Rustのランタイム・ライブラリによるサポートを重要と考えています。さらに、認証基準では、コードカバレッジやコーディングスタンダードの準拠の証明、ならびに認定ツールのサポートが必要となる付加的な活動が必須となります。
GNAT Pro for Rustは、認証済ランタイム・ライブラリならびに認定済サポート・ツールを含んだツールチェーン一式をお客様に提供するために、この認定から学習した内容を基に構築されています。
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AdaCoreについて
1994年に設立されたAdaCoreは、ミッション・クリティカル、セーフティ・クリティカル、かつセキュリティ・クリティカルなシステム向けにソフトウェア開発・検証ツールを提供しています。
長年にわたり、AdaCore製品を利用されているお客様は、セーフティ・クリティカルなアプリケーションを開発し、保守を継続されています。その分野は、商用航空機、自動車、鉄道、宇宙、軍事、航空交通管制、医療機器、財務サービスなどです。AdaCore社の顧客は、世界的に幅広い分野で増え続けています。詳細については、こちら(英語)をご覧ください。
AdaCore製品はオープンソースで、開発エンジニア自身が専門的なオンラインサポートを提供しています。同社の拠点は、ニューヨークならびにパリにあります。AdaCoreホームページ
※本資料は、AdaCoreのプレスリリースを意訳したものです。正確な内容については、原文こちらをご参照下さい。